羽生 知矢(tomoya habu)


WMA野外災害救急員-WAFAアドバンスレベル

 

HABU ASOBI  代表 

 幼少期から登山、キャンプ、スキーなどのアウトドアスポーツに触れ、2014年にアウトドアガイドの仕事に就くため沖縄県・西表島へ移住。カヤック、トレッキングガイドとしてデビューし、その後もスイスでのハイキングガイド、沖縄本島でダイビングガイドなどの様々なジャンルで経験を積み、現在は沖縄本島北部やんばるでシャワークライミング、リバートレッキングのガイドとして活動しています。 

 

 アウトドアガイドという職業はジャンルを問わずとても楽しくやりがいのある仕事で、たくさんのお客様との出会いや、フィールドに出る機会が多い分、なかなか見ることの出来ない素晴らしい瞬間に立ち会うこともあります。ガイドを始めて約10年になりますがこの仕事を選んで本当に良かったと心から思っています。 

 

 ただフィールドに出る機会が多い分、危険な状況や事故に遭遇することもあるのがアウトドアガイド。 

 

 ガイドを始めて間もない頃、偶然河川事故に遭遇したことがありました。

 

当時は都市型救急法の資格を有していましたが、想定を超えた状況下で起こった事故にうろたえ、対処法も曖昧なまま救助にあたることしか出来ず、無力感、ガイドとしての責任、医療の届かない現場で起こる事故の意味をただただ考えさせられるだけだったとを覚えています。

 

 数年が経過しWMAの話を聞き、WAFAを受講しました。

 

 当時も過去の事故を忘れられず心にしこりが残った状況でしたが、4日間のコースのあるセッションを受けた時、やっと「あの時こうすれば良かったんだ」と答えを貰ったような気がします。

 

その他のセッションも私たちのようなアウトドアガイドに必要な内容が詰まったとても有意義な講習で、たくさんの講習を受けてきましたが今でも1番心に残っている講習であり、心から受けて良かったと思える講習でした。 

 

 現在私が活動する沖縄本島北部やんばるエリアは世界自然遺産登録が進む自然豊かな場所です。故に携帯の電波は届かないところが多く、救急車が到着するのに時間を要する場所です。

 

このような場所でガイド活動を行う人に是非受講して貰いたいのがWMAが行う野外救急法ですが、沖縄に住んでいると講習を受講するための日程確保や渡航費などの問題があり、受講したくても難しい状況があります。コースを招致し、沖縄県で活動するガイドが受講しやすい環境を作ることで、やんばるがもっと安全に楽しく遊べる場所なればと思い、アンバサダーとしてWMAの野外救急法を広めるとともに、コース招致の活動も行っていきたいと思います。